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狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

パイプオルガンとオーケストリオン

手持ちのDTM装置で楽譜の打ち込みを試みて、音色で頓挫することがある。バイオリンひとつでもいろいろな音色が出せるので、フルに使おうものなら音色を調達するところで右往左往することになる*1。例えば、g線とe線の音色の違い、弓の当て方の違い*2、弱音器の有無、ハーモニックス、ピチカート*3など、既に開発されている様々な特殊奏法があって*4、それぞれで、音色が違ってくる。信楽さんは以前、リストの無調のバラードのバイオリン独奏版をDTMシステムで作ろうとしたことがあって、曲を駒の上を擦る音で始めようとして出だしで挫折したのだった・・

それはともかく、この経験を通して、MIDIの音色セットの設計について一寸思案したことがあった。DTMシステムは多彩な音色をもっているが、音色のセットの設計思想は実楽器の模倣とは違うのではないか。そんなときに、ふと、電子オルガンという商標を思い出して、電子でない方のオルガン*5に興味をもった。そこで調べてみると、だいたいこんなことらしい。

 

一つの楽器で多種多様な音色がだせるものというと、パイプオルガンとオーケストリオンとがある*6。パイプオルガンはたくさんのパイプ、手鍵盤、足鍵盤と、鍵盤の脇の所に音栓*7があり、演奏者はこれらを使って曲を演奏する。パイプオルガンの音は、パイプに空気を送ってパイプの中の空気を振動させて出している。鍵盤を押すと、いくつかのパイプに同時に空気が送られて、指定の音色の音が発生する。音栓は、それぞれのスイッチにパイプが指定されていて、スイッチを押すとパイプに送られる空気を遮断する。こうすると、同時に鳴っているパイプの組合せが変わって、楽器の音色が変化する。この音栓には、押すことで出てくる音の音色を指定するために、Wind(木管楽器)、Strings(弦楽器)のように書かれている。

つまり、オルガン本体に内蔵している音色を切り替えるための目安として楽器名が使われている。

 

もしMIDIの音色セットがオーケストリオンを想定して作られていたら、多分、もっと実楽器の演奏動作に密着した内容になっていて、特定の楽器の機能をフルに使おうとするには使いやすく、気楽に鍵盤楽器を使おうという目的には使いにくいものになっていたと思う。無調のバラードのバイオリン独奏版を具体化しようと思ったら、デスクトップ・オーケストリオンを作ることになる・・ (+o+)(+o+)(+o+)

*1:技巧を凝らせば凝らすほど、特定の機器専用になることもあって。

*2:当てる位置:標準、指板脇、駒の脇、駒の上、駒と緒止めの間。当て方:毛の側で擦る、竿の側で叩く

*3:右、左、弦が指板を叩く位に強く、複数本を同時に、など。

*4:現在でも完結したとは言えず、まだ何が出てくるか判らない。

*5:オルゲル、パイプオルガン。

*6:Wikipediaによるとパイプオルガンはオーケストリオンに含まれるそうだけれど、ここでは、オーケストリオンは実際の楽器を使ってその楽器の音色を得るものを考えている。

*7:レギスターあるいはストップとも呼ばれる。