狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

メリカント 歌っておくれ

この翻訳に使った歌詞の出典も、前回のTuleと同じく、トリオレコード、フィンランド歌曲集(Stereo PA.1016)についていた歌詞カードです。メロディは信楽さんにも耳コピーで捉まえることができたので、折に触れて、自己流の編曲で弾いていたりします。

カンテレと訳した箇所は原詩ではLaulupuuとなっていて、直訳すると「歌う枝」になります。カンテレというのは、日本の箏、オーストリアのチター、ハンガリーのツィンバロンと親戚の楽器ですが、これらの楽器の音色はかなり違います。そろそろお正月が近づいていますが、筝の音色は新年の風物詩とも言える位なじみがあります。カンテレの音色は箏よりももっと繊細な感じがします。チターは第三の男で、ツィンバロンはコダィのハーリヤーノシュ組曲の中の間奏曲*1で出てきます。筝よりさらに力強く活発なフレーズに似合うように思えます。

信楽さんは極北の音楽*2のレコードでカンテレ・ソロをいくつか聞いたことがあります。この歌っておくれを編曲するときに、カンテレで演奏したらどういう雰囲気になるか想像してはみたのですが、まだうまくマッチさせることができていません。

 

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歌っておくれ

 

青い瞳、赤いほほ、ばら色の唇の君、

その椅子おかけ。

そこに君のカンテレがある。

 

さあ、歌っておくれ、私のために、

歌っておくれ、私たちのために、

そして世界のために歌い続けておくれ。

時の流れる前に、

私たちの心が老い行くことのないように。

 

歌っておくれ、

額に刻まれた人生を悲しむことのないように。

心に湧く悲しみに打ちひしがれず、

輝かしい日々を求めて。

 

O.メリカント

信楽

*1:ツィンバロンが活躍する部分のメロディは原作も判っていて、このある編曲も、信楽さんは時折弾いてみたりしています。

*2:アーゴの民俗音楽シリーズにある