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狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

真言宗のお勤め

狸系の目

信楽さんの年代になると、いつまでも(腹)鼓を打ったり法螺を吹いたり、気楽にしてばかりではいられない。お寺さんとどう付き合って、この頼りない生き様でも足跡を子供にどう言えばいいのかを本気で考え始める。そこでまずは泥縄式に、お寺さんで定番のお勤めの経典をひも解く。*1

 

目を通してはじめて気づくことがいくつかある。手元にある経文は近所のCD屋さんで買ったCDの附録で、読者に特には専門的な知識を仮定していない。多寡をくくっていると、それでも3カ国語併記文章になっている。 *2 お勤めではこれを日々唱える。まずは言葉と抑揚をよく聞くことから始まる。

 

多言語表記で多いのは、一つの節の中で前書きと本文とがあって、前書きが日本語古語、本文が漢文という二言語併記パターン。例えば懺悔の節は次の文章からできている。

古文)無始よりこのかた 貧瞋癡の煩悩にまつわれて・・・

漢文)我昔所造諸悪業 皆由無始貧瞋癡 ・・・

この漢文の所を読んでみると、「我 昔より造る 諸悪行は、皆 貧瞋癡による・・」のように読めるので、前書きの所で本文の内容を説明しているように見える。おそらく前書きを読む人と本文を読む人たちとがいて、前書きのあとで本文を一緒に読む。

 

もう一つの言語はサンスクリット語で、これが現れる箇所には二つのパターンがある。一つはひらがなで書かれ、単独で現れる形。古典落語真言宗を描写する時の定番とも言える「おんがぼきゃあ べいろしゃのう」が典型的。もう一つは漢文の中に漢字で書きこまれているパターンで、「般若波羅蜜多」もサンスクリット語の音訳*3らしい。

 

という訳で、お勤めの経文を読みとおしてみて、さてこれをどう受け止めようかと思案することになる。うちは一人の狸系φ(^_^;)を除いて全員が理系なので、「摩訶不思議なこと」という説明をしても、「摩訶不思議とはマカ(ペルー産)の薬効を言うのか」などと茶化したりはしないが、不可思議を不可思議のまま先に進む理解では長続きしない。どんな場合でも、まず受け止めて次の世代に渡す事が肝心で、親の受け止め方を基準として提示して、後どうするかは次の世代に完全に任せる。受け止めもせずスルーしても次の世代もスルーして、結局行方不明ができるだけ、となる。

 

そこで狸系は狸系なりに、確認をしながら読み始める。身近な数式や英文と違って簡単にメモが取れなかったり音が作れなかったりする・・;

 

お勤めも宗派がもつ式次第に沿っているので、安直に変えられるものではないのだが、それにしても、判らない所*4を考え始めると夜も寝られなくなる(地下鉄漫談・・;)。でもまあ焦らず、少しずつでも正確な読み方を確認して、資料を作ってみよう。どこまで出来て、それを次の世代がどう継承するか・・・

*1:蛇足、昔の本は巻きものに書く。本を読み始めるには、まず巻きものの紐をほどくところから始める。

*2:経文はいくつかの節に分かれている。3カ国語併記といっても、節がどこでも3カ国語併記になっている、という訳ではなく、文全体を見通すと三つの言語が拾えるということ。

*3:漢字がカタカナ的に使われている。参考 ひろさちや著、ポケット般若心経。

*4:例 五度上げて四度下げてを12回繰り返すとオクターブの近所を通過する。この方法で音楽に使う音を決めたとして、オクターブの範囲で決めるのと、2オクターブの範囲で決めるのとでは、ソの音辺りから始まる音階の音が少し違ってくる筈だけれどどっちが正解?