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狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

邦楽の系統樹について

伝統的な邦楽の楽譜、というと少し困った事が起こる。西洋式なら五線譜があって、楽器・ジャンルに共通に使える。ソロ、ソロ+伴奏から小編成~大編成のオーケストラまで、同じ書き方の楽譜があるから、総譜というものが出版されてさえいる。もっとも同じ書き方の譜が集まっていても、段数が多かったり*1、段数が多いうえに全段とも細かい音符が書いてあったり*2すると、読むのが大変、という事もある。

それはともかく、伝統邦楽には流派・宗派毎にと言っていい位に、音楽毎に、楽譜の書き方が独自なので、特定の書き方に密着した清書機能を作ってしまうと後で応用が利かなくなる。五線譜を使うというのは一つの案ではあるが、伝統譜の内容と見易く対応が取れることという条件を付けると、五線譜の側に、対応関係を示すための記号を追加したくなる*3

結局、邦楽譜を清書する機能を作ろうと思ったら、ジャンル毎の系統図を書いておくと、後あと参考になることに思い当たる。どんなものでも文書は、判っていて当然のことは名前しか書いていないので、ジャンル毎の系統図にはそのジャンルで前提となる楽器編成、演奏者の編成、他を書いておく。近いジャンルなら記譜法も似ているだろう、など期待しながら。さらに、ジャンルを系統樹に並べた時に共通に観察できる特性が予め判っていれば、いちいち観察しなおさなくともよいことになる。この項目には、ドレミファに相当する音の決め方、音階の作り方、音の名前(宮商角徴羽という字をあてることになっている)、などがある。こういう情報は書籍に当たれば拾えるはずだけれど、楽譜の編集機能を作る立場から言うと、それがデータとして一つに纏まっていることが肝心。さらに、書籍を当たる際に、書籍では常識として書いていない事が出て来た場合には、それを確認する機会があると面白い*4

ということで、系統樹の種になりそうな本を読んでみると、書かれている内容をデータとして収録しておくには漢字と図記号とを作らなければならない*5という、写譜と同じ壁にぶつかる・・

*1:グレの歌、48段・・

*2:アトモスフェールとか。

*3:松籟五章の楽譜は尺八譜と五線譜と双方の記譜法で書いてあるが、五線譜側には追加の記号がいくつかある。

*4:調律問題がどう解決されているか、のような。

*5:できれば標準と実装の双方。