狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

歌う詩人と書く詩人

だいぶ前に、ヌンミ(Nummi)の” Mutta kun olen runoniekka”という歌曲の詩を訳してみたことがある。原詩の出典は下記より。

トリオレコード フィンランド歌曲集(Stereo PA.1016)

Matti Juhanni Piipponen (Tenor), Uute Starke (Piano)

 

歌詞カードとは別建てで信楽さんが訳した結果は次の通り。

タイトル「でも僕はうた歌いだから」

本文

それはもし僕が画家だったら、

しかも腕利きの画家だったら、

すぐさまキャンバスに走っていって描くだろうね、

たった今あの谷で見たものを。

 

それはもし僕が詩人だったら、

選りすぐった百の言葉をつむぎ合わせて詩を作るだろうね、

たった今あの谷で見たものを。

 

でも僕はうた歌い。

あたまの先からつま先までのうた歌い。

だから僕は歌うのさ、眩いほどの君の姿を。

そう、たった今あの谷で出会った君を。

ここまで。

 

翻訳した時には、書く詩人(原詩ではpiirtäjä、二節目)と歌う詩人(原詩ではrunoniekka、三節目)という区別があることを知らなかったので、どちらも「詩人」と訳しかけて意味が通らないので目を白黒させたことがあった*1。日本語には「歌人」という言葉もあるので三節目のrunoniekkaを歌人と訳してみた。ただ、上代歌謡の時期にはもしかしたら歌っていたかもしれない和歌も、今では節をつけて声を出す習慣はないようなので、歌人としても意味がよく判らない。

結局、うた歌いと訳してみたのだけれど、あまりしっくりしないな、と今でも思っている。

追記

Seppo Nummiフィンランドの評論家、作曲家。文化的に影響を与えている。1932年9月30日にオウルで生まれ、1981年8月1日にタンペレで没。

Nummiだけで検索すると自動車関係の会社の記事が出てきてなかなか目的の記事には行かない・・;

*1:狸の目-白黒でよかったか^^?