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狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

音を観察するための装置

情報民族音楽学

何はともあれ、まず当面の目標として、音を観察するための装置を具体化することを置く。ここで音を観察する装置は、音声研究ではおなじみの、声の高さ、強さ、スペクトルグラフを計算する装置であり、音楽に特有の次の事情を考慮したものとする予定。

-縦軸に音の高さを取る。対象とする音楽の音階音の高さについて理論的な数値を目盛る*1

-音資料を伴奏つきのまま観察する。目的の音の動きに焦点を当てる。

-音の高さについて、理論値と実測値とを比較する機能をもつ。

まずはこれが実行できるか、実行して便利なものかから確認することになる。

 

音の高さのように定義がきちんとしている項目については、音楽に使える精度で分析するための標準的な方法があるようなので、それに倣う。スペクトルグラフについては、パターンの特徴をどう見るかによっていくつか方法が分かれるようなので、比較検討する必要がありそう。ここでパターンの特徴というのは、次の事情を指す。

音声のスペクトルパターンは結局、山脈を3次元表示したような外観をもつ図形になる。この図形の扱い方には、山頂の稜線を追うか、山頂と谷を追うかという区別があって、計算法により適性がある*2。また、山脈の測定法自身にも、声帯から唇までを纏めて一つのシステムと見なすか、声帯と唇の特性は抽象するかという区別がある。加えて、計算法には、音の波形を分析するか*3、発声器官を数学的な機械と見なして当てはめを行うか*4、などの選択肢がある。

 

このあたり、要求をはっきりさせて、計算手段を選ぶ、という手順になるので、まずは下調べから入ろう。

*1:三分損益法、あるいはピタゴラス音階の導出方法に従って計算した12音律の数値と、決められた方法で計算した最低音の数値とから音程を計算して、この値を軸に設定する。

*2:線形予測法は谷の位置に関する精度を取りにくい。

*3:ノンパラメトリックな信号分析法

*4:パラメトリックな信号分析法、線形予測法、カルマンフィルタの適用、など。