狸系の里 シーズン2

はじめの一歩、二歩、散歩・・

Algorithmic Modeling

Algorithmic Modelingという言葉は、科学的モデリングという用語からの類推で、Algorithmを使い科学的モデルを作成すること、程の意味をもつ。要は、自然科学なら数式を使ってモデルを作るが、自然科学以外の人文・社会科学までを含んだ意味での科学分野では科学的モデリングが数式の範囲には収まらないだろう、という観察に基づいて、数式を様々なデータ・タイプに対応できる「アルゴリズム」という言葉に置き換えてみた、という話。

ところでソフトウェアモデリングという言葉は既に世の中にあり*1、「ソフトウェア制作のためのモデリング」という意味で使われている。ソフトウェアは実社会のモデルであることを考えれば、わざわざ新しい言葉を作らなくとも 「ソフトウェアによるモデリング」という意味でソフトウェアモデリングと言えばよいだけの話のように見える。それはそうなのだけれど、次のような紛らわしい事が起こる。

科学的モデリングに準じる意味でソフトウェアモデリングというと、焦点はモデルにあてられる。他方、ソフトウェア制作のためのモデリングを考えるなら、焦点は、そのモデルを使って制作されるソフトウェア側にあてられる。前者の場合利用者として想定されるのはモデルの利用者であり、後者の場合には想定される利用者は制作されるソフトウェアの利用者である。実際に動くソフトウェアが利用者にとって良いものになるには、対象の性質に加えて、ソフトウェアが走る実行環境の性質を取りこんでおく必要がある。他方、モデルが利用者にとって良いものであるためには、実行環境がどうあってもモデルが実行環境に適合して忠実なものであり続けることが必要になる。

と言う訳で、評価基準が違ってくる。

そう言う訳で、あえて言葉を変えてみたという次第。でも結果の見え方は、伝統譜の電子化であったり、伝統音階(旋法)の再現であったりする。

*1:例えば、片岡雅憲著、ソフトウェアモデリング、日科技連ISBN:4817160160